-
     新鮮な魚の扱い方            
    - 


釣りをされる方は、こんな経験をした事がありませんか?

  ―― 格闘の末、やっと釣り上げた魚。 その戦利品を持ち帰り、
  家族や知人に食べてもらうと 、「いま一つ」 といった反応。

  「この魚は、つい3時間前まで海で泳いでいた天然ものだー!」って言ってるのに、
  「魚屋さんの方が美味しい。」なんて事・・・。

  原因は、釣り上げた後の魚の処理にあると思います。
  せっかくの新鮮な天然魚も、活け魚でなくては生臭いものです。

海


活け魚 (いけうお) って何?

  はまちや鯛・平目などのお造りはコリコリ・プルプルしていて美味しいですね。
  この触感が「活け魚」という証しでしょう。

  この活け魚の状態にするのが、「魚を締める」という作業です。

活け締め ・野締め(のじめ)

 魚を締める作業の概要
   即死状態にする・・・即死させる事で、身の質感は泳いでいた時の状態を維持できる  
   血管を破る・・・・・・・太い血管を 2ヶ所切る  
   血抜き・・・・・・・・・・身に血が廻らぬようにする  
   保管方法・・・・・・・・水分のない涼しいところが最適
 以上の作業をしたものが「活け締め」。

 「野締め」 とは、海から上がった魚が時間の経過とともに弱り 死んだ状態
    特徴  張りが無い
         身に血が廻り赤くなり、生臭い
         鮮度が著しく落ちる

活け締め を勧める魚
  お造りにして食べる大型の白身魚は是非とも活け締めにして、家族や友人に喜んでいただきましょう。

   鯛(たい)  平目    かれい   ちぬ    あいなめ(油目)  はまち
   平政(ひらまさ)  間八(かんぱち)  石鯛    鯵(あじ)  鯖(さば)   ・・・ などなど

-

活け締めの方法

【即死状態にする】

眼の斜め上の柔らかく窪んだ所を
釘状のもので、一気に貫く。
かなり暴れるので要注意!
【血管を破る 1】

えらの開いた所から、出刃包丁を
垂直に入れて、一番太い骨を切る。
【血管を破る 2】

一番太い骨のしっぽ側も切る。
【血抜き】

左右共にあんまをして、体内の血を
出来るだけだす。

(この写真は、すでに活け締めにされた
 鯛で撮影したので血が出ません)

-


活け締め魚の保存

  「水気の無い涼しい所」が最適。
  釣りをされる方、「水気の多い冷たい所」で魚を持ち帰っては いませんか?
  発泡スチロールやクーラーボックスに氷をつめて・・・。

  クーラーボックスを使う事はいいと思いますが、冬ならば氷は要らないでしょう。
  活け締めにされた魚というのは、「生命は絶たれたが身は生きたままの状態」 という事です。
  海の水温と同じ位の温度で持ち帰る方がいいと感じます。
  夏ならば、布や新聞紙で魚を包み、氷が直接 魚を冷やさない様にすればどうでしょう。

  持ち帰った魚は、すぐに水洗い (内臓・えら・うろこを取り除く) しましょう。
  三枚におろして、水分をよく拭き取り、冷蔵庫に入れると完璧!
  ――― もう不味いなんて言わせない。


-





 割烹 逆瀬川 川上
 TEL. 0797-74-0178
 〒665-0022 兵庫県宝塚市野上 1-1-3
.
Copyrightc 2011 Kappou Sakasegawa Kawakami All Rights Reserved.