さんま

                       2006年 9月 28日 (木)  


秋刀魚が今年も豊漁のようで、
良い型のものが比較的に安値で出回っています。

私は幼い頃から、さんまが大好きで
「秋刀魚の開き」が有れば、白ご飯をたくさん食べていました。

そんな思いからか、
大人になった今も、秋刀魚を酒の肴にすることはなく
「おかず」として美味しく頂いています。

そんなわけで、
脂がのって、身の柔らかい、はらわたもジューシィに香る
秋の生さんまよりも、干物の方をよく食べます。

身がしまって硬く、塩加減も辛すぎるくらいの秋刀魚の開き。
背の方の骨に薄く付いてる半透明のあの身。
手で剥ぐと、ツツッーっときれいに取れるあっこ。
もー、めちゃめちゃ好き。


10年ほど前の秋のこと。
店で売れ残った秋刀魚を、毎日のように食べていました。
すると体が異常反応を起こし、秋刀魚を食べると吐き気に
襲われる様になりました。

秋刀魚アレルギー勃発か?
こりゃいかん!
人生の喜びの多くを失ってしまう。
そう思った私は、丸一年の間、
禁煙・禁酒ならぬ、「禁さんま」をしました。

おかげで今では、幸せを取り戻しました・・・


原因も成果も、つまんねぇー!




ぼら
                       2006年 10月 26日 (木)  

「ぼら」って魚は、お好きですか?
あまり馴染みが無いのではないでしょうか?

世界的にも広く分布していて、日本でも北海道以外は、
全ての沿岸で漁獲しているようです。

私は、名古屋の料理屋に行った時に、初めてぼらの刺身に出会いました。
この地方は昔から、ぼらをお造りで食べる習慣があるらしい。

ぼらの習性上、その水域の泥なども丸呑みするため、
きれいな海・川で獲れたものは、それほど泥臭くないという理由。
なかなか美味でした。
養殖の鯛よりは、価値がありますね。

しかし、ぼらの価値といえば 「からすみ」でしょう。
唐墨(からすみ)が高価なのは重々承知。
それなら自家製で作ろうにも、「ぼらの卵巣」もまた最近は高騰しています。
(足元、見やがってー!)


そして、ぼらは出世魚です。
ハク → オボコ → イナ → ボラ → トド
「とどのつまり・・・」は、このトド。
「いなせな○○」と言われる「いなせ」は、「イナ背」からきている。

あと、「トンビが鷹を産む」と同意語で、「唐墨親子」って言葉もあります

料理屋には馴染みのうすいぼらですが、日本文化には深い係わりがあるようです。



さけ
                       2006年 11月 15日 (水)  


「鮭」と書き、さけ? しゃけ?
調べてみると、「さけ」が正解のようです。
漁獲される北方の人の発音が、「しゃけ」と聞こえることが原因らしい。

でも現在、「しゃけ」っていう音に、随分と馴染みがありますよね。
動物としてが「さけ」で、
食べ物に加工・調理されると「しゃけ」、という解釈も多いようです。

一般に鮭というと、「白鮭」のことを指しますが、
最近は、輸入物を生で食べる習慣も多くなりました。(キングサーモン)
そして鱒(ます)と鮭は、生物学上は、区分が無いようなので、ややこしいですね。


辛口の塩辛い鮭が大好きで、
子供の頃は、よく食べていました。
ご飯とよく合う塩鮭は、私の中で秋刀魚のライバルでした。


鮭児(けいじ) ・ 時しらず
どちらも、高価な値段の鮭で、まさに「まぼろし」状態になっています。

これらが、何者かというと・・・
牛や羊でいうところの、「ラム」と考えていいでしょう。
群れから外れて、幼い時に日本にたどり着いた鮭のことで
柔らかい肉質と、トロのような脂を持つ。
5月漁獲が、ときしらず(時鮭)
11月漁獲が、鮭児(けいじ)。

今年、市場で、初めて「鮭児」を見つけました。
一本、8万円。
もう完全に、プレミア価格ですね。


鮭茶漬け。
あっ、やっぱり
「しゃけちゃづけ」、って言うてる。



まぐろ
                       2006年 11月 27日 (月)  


昨日、飛び込んできたニュース。
「大西洋まぐろ類保存国際委員会」にて、
日本のクロマグロの漁獲量の削減が決定。

先月から、国内で消費されるマグロのほとんどに、
漁獲の削減が強制され続けている。

言わずと知れた、日本人のマグロ好き。
現在の消費漁を、まとめてみますと・・・

世界の全消費
日本 外国
EU タイ その他


大きく分けると、5種類のマグロが食用になっています。

「刺身・すし」として、生で食べる日本とは違い、
世界各国のマグロ調理は、キハダ・ビンナガによる 「ツナ缶詰め」。

高級な、「クロマグロ・ミナミマグロ・メバチマグロ」 に至っては、
世界の6割が、日本で消費されています。

そこへ、今回の漁獲量の削減命令です。
日本が「狙い打ち」 されたようなもの。

日本の漁獲量の削減
名前(別名) 用途 削減量
クロ(ホン) 超高級店 生鮮と冷凍  20%
ミナミ(インド) 超高級店 冷凍 50%
メバチ(バチ) 高級 スーパーマーケット 回転すし 25%
キハダ(シビ) スーパーマーケット 回転すし 10%



これらの移行によって、マグロの値上がりは必至となりましたが、
もともと 「ホンマグロのトロ」などは、高価過ぎるものです。

高級すし店で、ほんとに美味しいホンマグロの場合、
「トロ 2貫 2000円」、なんていう値段だと
そのすし屋さんは、トロに限っては利益無しでしょう。

いよいよ、「まぼろしの味」に、なりそうで・・・



からすみ
                       2006年 12月 26日 (火)  


日本の三大珍味、
唐墨(からすみ) ・ 塩うに ・ このわた。

唐墨とは、鯔(ぼら)の卵巣を塩漬けにして干したもの。
形状が、中国(唐)の墨に似ているから、とか・・・

唐墨も、国産物は とても高価なものになりまして、
なかなか 「本物の唐墨」に出会う事も少ないように思います。

では、偽物ってなんだ? 、って事になります。
一般には、「さわら」の卵巣で作ったものが、安値で出回っています。
その他では、台湾・オーストラリアからの輸入物が多いようです。


先月末、鯔の卵巣(生)が、比較的に安値で購入できましたので、
何年かぶりに、自家製唐墨を造りました。

出来栄えは?
うん、まあまぁかな。




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