■ 盛り付け方を間違えると、蕎麦は不味くなる ■
web name : 徳次郎
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 【 盛付け 】
角せいろと丸ざる その1 
角せいろと丸ざる その2 
量の話 その1 
量の話 その2 

 角せいろ と 丸ざる その1

お蕎麦屋さんによっては、
「せいろ」 と書かれたメニューが有ります。

漢字では 「蒸籠」 、と書きます。
文字通り、蒸すための器です。

中華屋さんで、シュウマイを注文すると出てくる
「丸蒸籠」 が、日常的に親しみ深いですね。

昔、蕎麦は茹でずに、せいろで蒸していたようです。
その利便性で考案されたものが、
現在の「ざる蕎麦を盛る器」では ないでしょうか。

風情と雰囲気があり、格好いいものです。

そして、その 「せいろ」 (特に角型) で出される蕎麦は、
まきす全体に、均等に広げて盛られています。

これも、蒸していた時代の 「名残り」 ではないでしょうか。

これと対照的なのが、「丸い ざる」。

こちらを使う場合は、
蕎麦を高く積み上げて盛るお店が多いようです。

器の「丸と角」 は、どちらでもいいとして、
蕎麦の盛り付け方としては、どちらがいいのでしょうか。

                        つづく





 角せいろ と 丸ざる その2

そもそも、なぜ 「ざる」 や 「まきす」 に
盛るのでしょうか。

逆に、そうしない蕎麦といえば、
「割り子蕎麦」 や 「出石そば」 などのように、
一人前を、小さな器に、3枚や5枚に分けて
盛り付けるもの。

うーん・・・、
小分けするようになった意味も
知りたいですね。
今度、調べて見よう。

話が反れました。

間違いなく、「水切り」 が関係してると思います。
( 当たり前か? )

そうなんです。
ざるなどを使わないで、
器の底に水が溜まった状態では、
具合が悪いですね。

かといって、
充分に水が切れた蕎麦というのも、どうでしょうか。

ある程度、水が麺をコーティングしてくれている
くらいがいいでしょう。

そこで登場するのが、
「団子のような形に高く盛り付ける」 方法です。

こうすると、
食べ始めから、食べ終わりまで、
一定の水分量をキープ出来ます。

この水は、引力に任せて、徐々に下へ下へと、
麺をくぐり、
さぁ、あと一口という最後の蕎麦を
箸でつまみ上げた時、
役目を終えたように、ざるの中に入っていきます。




量の話 その1

こんな経験は、ありませんか?
ざる蕎麦を注文して、出されたそれを見て、
「少ないっ!」 って思ったこと。

なんか、せつなくなりますね。

逆も あります。
出された量を見て、「多過ぎる」 と感じた時は、つらい。
この場合、「ありがたく頂戴します」 という気持ちが薄れて、
「さあ頑張るぞ」 というファイトが湧いてくる。 
・・・ つらい。

やはり、適量がいいですね。

しかし、それは 「自分にとっての適量」 の事で、
店側のポリシーとは、合わないことが多々あります。

某牛丼チェーンは、6段階のサイズの牛丼を用意しています。
客のニーズに合わせた、素晴らしいサービスですね。

蕎麦屋のサービスは、どうなってるの?

私が思う 「手打ち蕎麦を提供する側」 のサービスとは、
「 あぁー、喰った喰った、満腹満腹。」 ではなく、
「 美味しかったー、もうチョット欲しかったなぁ〜。」 です。

美味の余韻が大切で、この満足を味わうために
「来週また来よう」 と感じてもらうためのサービスです。

決して、
「 この店 大盛り無料だからサービスいいわね。 」
では、ありません。

                          つづく







量の話 その2

当店の 「昼の営業」 の話になります。

蕎麦粉が日替わりの 十割蕎麦 と、
日替わりの彩り御飯 ( 炊き込み御飯・懐石風な丼など ) と、
香の物、蕎麦湯、蕎麦茶のセットです。
お昼のメニューは、これのみです。   ( 1,000円 )



蕎麦の量は、茹でる前に測り、140グラムとしています。
一般にある蕎麦屋さんが出す量の、平均位ではないでしょうか。

中には、たくさん召し上がる方もいらっしゃるので、
「大盛り」 を望まれる方には、170グラムをご用意します。

お客様にとっての 「美味しい量」を食べて欲しいので、
「量」 は、お伺いします。

ちなみに御飯は、おかわりもお受けいたします。

大盛りも普通盛りも、千円。
おかわりを、しようがしまいが、千円。

食べ放題の店ではありません。
すべては、「味への満足」のために、です。







■ DVD 『ゼロからの手打ち蕎麦』 ■
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