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黒いのと 白いの |
今日、お見えになったお客さんが、
こう、おっしゃいました。
「お蕎麦って、黒いものって思ってたんだけど
これは、白っぽいね?」
カウンターのこちらで、魚を卸していた私は、
手を止め、顔を上げて、そのご婦人に対し、
「いぃー質問ですねぇ」、と満足そうに。
そうですよね。
私も自分で打つ前までは、
漠然と「黒っぽいもの」
と感じていました。
そばの実の、
外側の黒い殻も一緒に挽きこんだものは、黒っぽく。
内側の白い部分だけを挽くと、白っぽく。
その間あたりのそばの実は、緑っぽく。
ってな話をあれこれ・・・
手打ち蕎麦歴3年弱の私が、
一生懸命に説明しましたが、納得されたかな?
こんな風に、同じ産地でも種類の多い蕎麦粉です。
私はそれを、日々いろんなパターンで、
ブレンドをして楽しんでいます。
黒っぽい「田舎そば」
は、極細に打って舌触りを楽しんで、
今日の白っぽい「丸抜きそば」 は、太目に打って
「もっちり感」
を味わいましょう。
好みは、人それぞれ。
そして、蕎麦それぞれに、美味しい・・・
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追求する2本柱 |
自家製粉のお蕎麦屋さんを、
よくお見受けいたします。
石臼が、ゴリゴリ と回っています。
「自家・石臼・挽きたて」
って、
どんな蕎麦になるのかな?
私にとって、「未知の世界」 です。
勉強不足の感も
否めませんが・・・
2年半ほど前、蕎麦打ちを初めて、
それを商品化にするときに、
最も 迷い・思考錯誤したのが、「粉」 です。
蕎麦打ちの技術は、「数打ちゃぁ」 ってなもんで、
なんとかなると思いましたが、
「蕎麦粉」
に関しては、全く別の話です。
「ロブスター」 を仕入れては、
「伊勢海老の造り」 には
勝てません。
結局のところ、
「旨い蕎麦」 というのは、2本柱だと思います。
「どんな蕎麦粉を手に入れるか?」
と
「上手い蕎麦つゆを作る」 です。
( 旨いではなく、上手い )
たくさんの蕎麦粉を
試しました。
全国の多数の製粉会社さんから、
多種類を少量づつ 発送して頂きました。
蕎麦粉といえば、一般に「産地」
ばかりに
意識が向き勝ちですが、
「挽く技術」
も、大きな要素だと感じます。
お気に入りの製粉会社さんから、
良い蕎麦粉を仕入れられるおかげで、
今日もまた蕎麦が打てます。
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